八代亜紀さんのプライベートを語る上で欠かせないのが、元夫である増田増彦(ますだ ますひこ)氏の存在です。増田氏は元歌手であり、引退後は八代亜紀さんの担当チーフマネージャーを務めていた人物です。
八代亜紀さんが大手芸能プロダクションから独立した際、二人三脚で立ち上げたのが個人事務所「ミリオン企画」でした。公私にわたる最大の理解者として八代さんを支え続けた増田氏とは、長い信頼関係を経て1994年に結婚。当時、八代亜紀さんは44歳、増田氏は5歳年下であり、「仕事仲間から人生の伴侶へ」という熟年婚は芸能界でも大きな祝福を受けました。
しかし、四半世紀を超えた結婚生活は、2021年1月に電撃的な熟年離婚によって幕を下ろしました。結婚27年目、八代亜紀さんが70歳を迎えた直後の決断でした。
離婚が公になった際、一部の週刊誌では事務所の経営方針を巡る意見の食い違いや、増田氏の女性関係にまつわる疑惑などが取り沙汰されました。しかし、八代亜紀さん本人は取材に対して「残りの人生を自分らしく、一人で自由に生きてみたかった」と穏やかに説明しています。長年、夫婦であり社長と所属歌手という緊密すぎるビジネスパートナーであったがゆえに、年齢を重ねるにつれて生じた精神的なズレを整理し、互いの尊厳を守るための前向きな関係解消であったと証言されています。
離婚に伴い、増田氏はミリオン企画の代表取締役を辞任し、八代亜紀さんが名実ともに事務所の舵取りを担うことになりました。愛憎劇による破綻ではなく、お互いの人生の幕引きを見据えた「大人の卒婚」に近い選択であったといえます。