国際Aマッチで積み上げた75得点という男子日本代表の歴代最多得点記録は、半世紀以上が経過した現在も破られていません。京都府京都市右京区太秦に生まれ、山城高校、早稲田大学を経てヤンマーディーゼルで活躍した釜本邦茂氏の経歴は、まさに日本サッカーの近代史そのものです。そんな華々しい表舞台の陰で、彼の私生活を包み込んでいたのが、妻と2人の子供(長男・長女)、そして孫たちという強固な家族の存在でした。
関係者の回想録や報道各社の取材データを紐解くと、釜本氏は家庭内において「昭和の頑固親父」の一面を持ちつつも、家族に対して深い愛情と敬意を払い続けていたことが浮き彫りになります。現役時代は遠征や合宿で家を空ける日が続いたものの、家庭の切り盛りを一手に引き受けていた妻への感謝を折に触れて口にしていました。2025年8月10日に肺炎で旅立った際も、最期は長年苦楽を共にした家族に見守られながらの旅立ちであったと伝えられています。