みなとみらいホールの座席、実は選び方で大差!プロが教える後悔しない完全ガイド

みなとみらいホールの座席、実は選び方で大差!プロが教える後悔しない完全ガイド

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チケット発売時に音楽通の間で激しい争奪戦が起きる一方、初めての来場者が「ここを選んで大丈夫なのか」と躊躇するのが、ステージ真後ろにせり上がるP席(ポディウム席)です。合唱団が乗る「合唱席」としても使用されるため、公演によっては販売されないプレミア席でもあります。

P席が持つ最大の魅力は、通常の客席では決して見ることのできない「指揮者の正面の顔と表情の変化」を終始見守ることができる点にあります。指揮者がアウフタクト(振り始め)で楽団員に投げかける鋭い眼差し、緊張を解く瞬間の柔和な微笑み、息を吸い込むタイミングまでが克明に伝わります。また、ピアノリサイタルでP席左側に位置取ると、ピアニストの打鍵やペダリングの動きが手元越しに透けて見える「超絶技巧の特等席」へと変貌します。

一方で、音響心理学的な観点からの冷静な評価も不可欠です。オーケストラの楽器配置上、P席のすぐ目の前にはティンパニや金管楽器群が陣取ります。クライマックスでは強烈な音圧がダイレクトに突き刺さる一方、客席正面に向けて響きを放つバイオリンやチェロなどの弦楽器群は音が遠く感じられます。「オーケストラ全体の音響バランスを鑑賞する」という目的においては明らかな偏りがあるものの、「演奏の構造を内部から解剖する」という知的快感においては右に出る席がありません。

石川 優花
著者

石川 優花

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。