古着初心者がネットの情報で最も陥りやすい落とし穴が、「MADE IN USAと書いてあればすべて価値の高いお宝ヴィンテージである」という思い込みです。
結論から言えば、ペンドルトンUSA製タグ変遷を辿ると、同社は1990年代後半から2000年代初頭に至るまでアメリカ国内での製造を主力としていました。つまり、1990年代に量産された比較的新しい量産品であっても、タグには堂々と「MADE IN U.S.A.」と刻印されています。
これらの80年代後半〜90年代のUSA製レギュラー品は、日常のカジュアル着としては極めて優秀ですが、骨董的な希少価値や投機対象としてのプレミアムは期待できません。ネット上の転売ヤーの中には、単に「USA製」であることだけを強調し、90年代のレギュラー古着を「激レア50年代ヴィンテージ」と偽って法外な値段で出品するケースが散見されます。
年代判別の鍵は「USA表記があるかないか」ではなく、「タグ全体のレイアウト、フォントの形状、ウールマークの配置位置」を総合的に見極めることにあります。アメリカ製表記がタグの下部に小さく整然と入るタイプは80年代後半以降の特徴であり、黄金期の50年代タグには単に「PORTLAND, OREGON」と記されているのみである事実を覚えておきましょう。