高校選びにおいて保護者が最も注視する進路実績において、宇短附は近年、極めて高い数値を残し続けています。東京大学、京都大学、東北大学をはじめとする旧帝国大学や難関国立大学、さらには自治医科大学や獨協医科大学などの医学部医学科への合格者を毎年着実に輩出しています。
しかし、進路データを丹念に精査すると、そこには明確な「二極化のカラクリ」が見えてきます。国公立大学への現役合格者数や難関私立大(早慶上理、GMARCH)の合格実績の大半は、特別選抜コースの単一クラス(約30〜40名)および特進コースの上位層が稼ぎ出しているのが現実です。学年全体で500名を超えるマンモス校でありながら、超難関ルートを切り拓く実働部隊は限られた精鋭集団なのです。
一方で、普通科進学コースや応用文理コース、専門学科の生徒たちが劣っているわけではありません。ここには私立ならではの「強固な指定校推薦ネットワーク」が張り巡らされています。成蹊大学や成城大学、明治学院大学、日本大学、東洋大学といった首都圏主要私立大学への指定校枠が豊富に用意されており、日頃の評定平均を真面目に積み上げた生徒たちが手堅く進学枠を確保していきます。
さらに、独自の存在感を放つのが調理科の就職・進学実績です。卒業と同時に国家資格である「調理師免許」を取得できるカリキュラムが完備されており、帝国ホテルをはじめとする都内高級ホテル、有名料亭、老舗フレンチレストランなどへ直結する就職パイプは県内随一を誇ります。偏差値の数値だけでは測れない「手に職をつける出口戦略」が、普通科とは全く異なる次元で確立されている点に、同校の真の強みがあります。