SNSや園芸Q&Aサイトで頻出する「マキの木を剪定したら枯れ始めた」というトラブル。現場のベテラン造園技士によると、初心者が陥るマキの木 剪定 失敗の約8割は、剪定の「やり方」と「タイミング」の致命的な誤解に起因しています。
もっとも典型的な過ちが、外側をバリカンや刈り込み鋏だけで丸く整え続ける「表面刈り」の連発です。マキの木は萌芽力が強い反面、日光が届かない内部の枝葉が非常に枯れやすい性質を持っています。外側の葉先だけを切り揃えていると、表面の葉が密生して壁のようになり、樹冠の内部に光と風が一切入らなくなります。その結果、ある日突然、内側がスカスカの枯れ枝だらけになり、一度樹形が崩れると二度と元の美しい段に戻せなくなるのです。
さらに深刻なのが、葉のない太い枝の途中をぶつ切りにする行為です。マキは広葉樹と異なり、葉が1枚も残っていない古い幹や枝から新しい芽を吹く力が極めて弱いです。緑の葉が残っていない位置で深く切り落とすと、その枝は養分を送れなくなり、そのまま乾燥して完全に死滅します。
時期を無視した作業も命取りになります。特に猛暑が続く真夏や、休眠期でも寒風が吹き付ける真冬に強剪定を行うと、切り口からの乾燥や日焼けによるダメージを直接受けて樹勢が急激に衰退します。枯死を防ぐためには、木が今どのような生理状態にあるのかを把握したうえで刃を入れる必要があります。