今回最も議論を呼んだのが、いわゆる「当落線上の地域枠」を巡る甲子園出場校の選考理由です。とりわけ秋季大会ベスト4前後の実力校がひしめく関東・東京の6校目枠や、近畿の6校目枠においては、試合スコアの印象と実際の勝因分析が綿密に対比されました。
選考委員会の説明によると、当落を分けた決定打は「敗戦した試合の内容と、投打の軸となる選手の完成度」でした。単に勝ち進んだスコアだけでなく、相手エースの球数制限や登板間隔を考慮した上で、どの程度主導権を握り続けたかがシビアに評価されています。下馬評では敗退と目されていたある進学校が選出された背景には、強力な上位打線に対して無失策で食い下がった極めて精度の高いディフェンス力が評価されたという背景があります。
逆に、攻撃力が高く評価されながらも涙を飲んだ落選校は、終盤での四死球や守備の乱れによる失点がマイナス査定となったケースが見受けられました。飛ばないバットが定着した現代高校野球において、選考委員会が「守備の破綻がないチーム」を明確に評価軸へと据えている実態が浮き彫りとなった形です。