1980年代初頭、日本のエンターテインメント界を激震させるニュースが駆け巡った。ヒット曲を連発し新進気鋭のシンガーとして勢いに乗っていた長渕剛と、愛くるしい笑顔でトップアイドルとして君臨していた石野真子の結婚である。交際のきっかけは、長渕がパーソナリティを務めていたラジオ番組に石野がゲスト出演したことだった。彼女の大ファンであった長渕のアプローチから急速に親密になり、1981年1月にハワイで挙式。石野は惜しまれつつ芸能界を一時引退し、専業主婦としての生活をスタートさせた。
しかし、理想の結婚生活は長くは続かなかった。九州男児として強い家庭観を持つ長渕と、多忙なアイドル生活から一転して家庭に入った石野との間には、日々の暮らしの中で少しずつ歪みが生じ始めていたのだ。