男性が女性に対してくすぐるというアクションを起こす背景には、複数の心理的動機が存在します。単に場の空気を和ませたいだけのこともあれば、抑えきれない独占欲や好意が身体的な接触として漏れ出ているケースも珍しくありません。ここでは、取材データや心理分析から浮かび上がった代表的な男性が女性をくすぐる理由と本音を解き明かします。
まず最も顕著な動機は、「相手の無防備な素顔や笑顔を引き出したい」という欲求です。20代〜30代男性へのインタビュー調査では、「好きな女性が不意に見せる無邪気な笑顔や、油断した表情を独占したい」「緊張している相手をリラックスさせたい」という声が多数を占めました。くすぐられた人間は生理現象として身をよじり、声を上げて笑います。男性側は、その作為のないリアクションを見ることで、精神的な満足感や安心感を得ているのです。
次に挙げられるのが、からかってくる男性の心理と独占欲の連動です。心理学において、相手をからかったりちょっかいを出したりする行為は「心理的退行(親密な相手に対して幼少期のような無邪気な態度を取ること)」の一種とされます。面と向かって「可愛い」「好きだ」と伝えるのが照れくさい男性ほど、冗談めかしたくすぐりという形を借りて接触を図り、相手の意識を自分だけに向けさせようと試みます。
さらに、無意識のうちに行われる「パーソナルスペースの侵入テスト」も見逃せません。くすぐりという行為は、必然的に相手のプライベートゾーン(身体から45cm以内の親密な距離)へ深く踏み込むことになります。「くすぐったい!」と笑って受け入れてもらえるか、それとも本気で拒絶されるかによって、相手が自分をどの程度受け入れているかを測定するリトマス試験紙として機能している側面があります。