1984年、「第1回東宝シンデレラ」でグランプリを受賞し芸能界入りを果たした沢口靖子。映画『ゴジラ』(1984年版)での鮮烈な女優デビューを経て、翌年のNHK朝の連続テレビ小説『澪つくし』のヒロイン・かをる役に抜擢されると、その圧倒的な透明感で一気に全国区の人気を獲得した。
彼女のキャリアを支え続けてきたのが、老舗プロダクションである東宝芸能だ。東宝芸能は所属タレントのイメージ管理とプライベートの保護に極めて厳しいことで知られる。特にデビュー初期から「清純派女優」としてのブランドを確立していた沢口に対し、プロダクション側はスキャンダルを徹底的に防ぐ体制を整えていた。
沢口自身もまた、事務所の期待に応えるべく、自身の生活を役に捧げるプロ意識を貫いてきた。若い頃から演技の勉強や舞台演出の研鑽に時間を費やし、恋愛やプライベートの娯楽よりも女優業を第一に優先する生活を送ってきたことが、彼女が今日まで独身であり続ける大きな要因と言える。