彌彦神社を訪れた参拝者が最初に驚くのが、拝殿前に掲げられた参拝作法の案内です。一般的な神社作法である「2礼2拍手1礼」ではなく、島根の出雲大社や大分の宇佐神宮と同様に「2礼4拍手1礼」を正式な作法としています。
彌彦神社の参拝作法(二礼四拍手一礼)が継承されている背景について、神社関係資料や有識者の見解では「四季(春・夏・秋・冬)の実りに感謝を捧げるため」、あるいは「8拍手という最も丁寧な作法(神拝詞の最敬礼)を簡略化し、日常の参拝において最大限の敬意を表すため」と伝えられています。4回響かせる柏手の澄んだ音は、拝殿の静寂を切り裂き、参拝者自身の邪気を祓い落とす心理的スイッチとしても機能します。
また、境内の一角で常に人だかりができているのが「重軽の石(火の玉石)」です。江戸時代、村を荒らした火の玉が神威によって石に変えられたという伝説が残るこの霊石は、願い事を思い浮かべながら持ち上げ、予想より「軽い」と感じれば願いが成就し、「重い」と感じれば努力が必要とされる一種の神託スポットです。実際に持ち上げてみると、精神の集中度合いや迷いの有無によって体感重量が劇的に変化することを多くの参拝者が証言しています。