石田千尋氏(本名・別名:胸形千尋)は、1967年生まれ。陰陽道の宗家筋に連なると自称し、神道や密教の要素を織り交ぜた独自の「陰陽術」を提唱して2000年代前半に脚光を浴びました。特にTBS系『金スマ』の準レギュラー的な立ち位置を獲得して以降、芸能人の自宅のお祓いや心霊スポットの除霊ロケで驚異的な視聴率を叩き出しました。
テレビ番組で見せる「九字を切り、邪気を祓う」迫真のパフォーマンスは、当時隆盛を極めていたオカルト・スピリチュアルブームの象徴となりました。当時の制作関係者は次のように振り返ります。
「収録現場での石田氏はストイックそのもので、スタッフに対しても一切の妥協を許さない気迫がありました。しかし、テレビ的な過剰演出や台本通りの展開を求める制作側と、自身の儀式の真正性を守ろうとする石田氏の間で、徐々に軋轢が生じていたのも事実です」
2000年代後半に入ると、放送倫理・番組向上機構(BPO)による霊感商法やオカルト演出への監視が厳格化。テレビ局各社がスピリチュアル系コンテンツの取り扱いを急速に縮小させたことで、石田氏のメディア露出も激減していきました。スキャンダルによる単一の降板劇というよりは、テレビ業界全体のコンプライアンス強化とオカルトブームの終焉に伴う自然淘汰が表舞台から消えた主因でした。