野球選手の体型に対する従来のイメージは、ここ数年で完全に塗り替えられた。グラウンドに立つアスリートたちの肉体は、まるでスプリンターのしなやかさと重量挙げ選手の爆発力を併せ持ったハイブリッド構造だ。最新のパフォーマンス分析データを紐解くと、トップバッターやエースピッチャーの筋力特性には明確な共通点が浮かび上がる。
単に大胸筋や上腕二頭筋を肥大化させる時代は終わった。現代の最高峰プレーヤーが目指すのは、胸郭の可動域を保ちながら体幹部の連動性を高める「機能的筋肥大」だ。背筋群から臀筋群、ハムストリングスへとエネルギーを効率よく伝達するキネティックチェーン(運動連鎖)の強化こそが、驚愕の肉体美と圧倒的なプレイパフォーマンスを両立させる秘密である。