山下久美子さんと布袋寅泰さんが婚姻届を提出したのは、1986年1月のことでした。当時、飛ぶ鳥を落とす勢いだったビートロックの旗手と、学園祭の女王としてトップを走っていた女性ロッカーの電撃結婚は、芸能界・音楽界に激震を走らせました。
メディアや関係者の間で語り草となっている結婚披露宴には、当時ブレイクの頂点に向かっていたBOØWYのメンバー(氷室京介さん、松井恒松さん、高橋まことさん)をはじめ、日本を代表する先鋭的なミュージシャンや音楽プロデューサーが多数参列しました。一般的な芸能人の厳かな式とは一線を画し、会場はまるでライブハウスのバックステージのような熱気とスタイリッシュな空気に包まれていました。
高身長でシャープなスーツを着こなす布袋さんと、個性的でエッジの効いたドレスに身を包んだ山下さんの並び姿は、当時の音楽誌のグラビアを飾り、多くの若者にとって憧れのロックスタイルそのものでした。2人が見せた眩い笑顔は、まさに80年代ロックシーンの絶頂期を象徴するワンシーンでした。