ネット上のコミュニティやSNS、質問サイトに蓄積されたファンの反応を精査すると、「HE IS MINE」に対する評価は決して一枚岩ではありません。そこには鮮烈な熱狂と、避けられない戸惑いが共存しています。
フェスやワンマンライブに参加したリスナーの証言で最も目立つのは、「日常のタブーを叫ぶことによる強烈なデトックス感」です。「学校や職場で言えないような言葉を、あの爆音の中で叫んだ瞬間、胸のつかえが取れた」「みじめな恋愛をしていた過去の自分を許せた気がした」という書き込みは後を絶ちません。松居大悟監督が手掛けた初期のクリープハイプのMV群と連動し、当時の若者たちの居場所のない焦燥感を可視化した映像美も、この熱狂を後押ししました。
一方で、クリープハイプ「HE IS MINE」に対するネットの反応には、拒絶や困惑の声も厳然として存在します。「家族や付き合いたての恋人とは気まずくて聴けない」「フェスで初めて観たとき、下品に感じて引いてしまった」という率直な意見です。言葉そのものが持つ強烈なインパクトが、楽曲本来の切なさよりも先行してしまうリスクは、発表から年月が経った現在もなお議論の対象となっています。