夕食の調理中に料理酒がないことに気づいた際、冷蔵庫やパントリーから瞬時に取り出せる代用品の使い分けを知っておくと、味付けに迷う時間がなくなります。
清酒(日本酒):料理酒を上回る上品な仕上がり
料理酒の代わりとして最も相性が良いのは、純米酒や普通酒などの清酒です。料理酒に含まれるアミノ酸や有機酸と同等以上のうま味成分を備えており、雑味が少ない分、仕上がりの香りとキレは清酒の方が格段に優れています。
注意すべきは塩分量です。料理酒は大さじ1あたり約0.3〜0.4gの塩分が含まれているため、清酒で代用する場合は「清酒と同量+ほんのわずかな塩」を加えるか、仕上げの醤油や塩を気持ち多めに振ることで、レシピ通りの味の濃さに着地します。
本みりん:甘みを利用して煮物や照り焼きをワンランクアップ
清酒がない場合の次善の策として頼りになるのが本みりんです。本みりんはアルコール分を約14%含んでいるため、アルコールによる臭み消し効果や味の染み込み効果を料理酒と同様に得ることができます。
ただし、本みりんにはブドウ糖やオリゴ糖などの糖分が豊富に含まれています。そのため、料理酒の代わりに本みりんを投入する際は、「レシピに記載されている砂糖の分量を小さじ1〜大さじ1/2程度減らす」という引き算の調整が不可欠です。豚の生姜焼き、筑前煮、肉じゃがなど、もともと砂糖と酒を両方使う料理であれば、極めて自然に代用が成立します。
白ワイン:洋食メニューならむしろ料理酒以上の風味に
洋食や魚介料理を作る際なら、辛口の白ワインが最大の武器になります。白ワインに含まれる酒石酸やリンゴ酸といった有機酸は、魚介特有の生臭さ(トリメチルアミン)を中和し、上品な酸味と果実香を付与します。パスタのソース作り、鶏肉のトマト煮、アサリの酒蒸しなどの場合、料理酒の分量をそのまま白ワインに置き換えるだけで、レストランのような深みのある味わいに仕上がります。