つるむらさきを調理する際、最大のハードルとなるのが「独特の土臭さ(泥臭さ)」と「ぬめり」です。この香りは土壌に含まれる成分や植物特有の芳香成分に由来しますが、正しいアク抜きの方法を施せば、特有のクセを心地よいコクへと昇華させることができます。
下処理で最も重要な工程がつるむらさきの茎と葉の分け方です。つるむらさきは茎が非常に太く繊維質であるのに対し、葉は柔らかく肉厚という極端な組織の違いを持っています。一緒に鍋へ投入してしまうと、茎に火が通る頃には葉がドロドロに溶け、臭み成分が全体に回ってしまう原因になります。
下処理の手順は極めてシンプルです。
- ステップ1(選別とカット):葉を根元からちぎり取り、太い茎は斜め薄切り、または3〜4cm長さの短冊切りにします。根元の硬い部分は1cmほど切り落とします。
- ステップ2(塩茹で):沸騰した湯に1〜2%の塩を加え、まず茎から投入します。
- ステップ3(冷水浸漬):茹で上がったら素早く冷水または氷水に落とし、粗熱を取ります。水に浸けすぎると水溶性ビタミンやぬめり成分が流出するため、冷めたら1分以内に引き上げて水気を絞るのが鉄則です。
油で炒める場合でも、青臭さが苦手な子どもや家族がいる家庭では、一度熱湯をサッとかける「湯通し」を挟むだけで、仕上がりの食べやすさが劇的に向上します。