かつて食卓の主役だったサンマの記録的不漁から数年。ここ根室の港には、久々に威勢のいいセリの声が響き渡っている。しかし、そこにあるのは過去の焼き直しではない。
海洋環境の激変に対応するため、地元の漁業協同組合とテック企業がタッグを組み、AIや衛星データを活用した海洋予測システムを導入。無駄な燃料消費を極限まで抑えつつ、持続可能な資源管理を徹底する「スマート沿岸漁業」が実を結び始めた。「ただ獲るだけの時代は終わった。この海の価値を守りながら届けるのが僕らの仕事」と、地元の若手船頭は日焼けした顔をほころばせる。