カナダ観光の王道であるアルバータ州のカナディアンロッキー一帯は、世界遺産にも登録された豊かな野生動物の宝庫です。なかでもバンフ国立公園の動物観察スポットは、初心者でも野生生物に出会える確率が高いエリアとして知られています。
バンフタウンからレイク・ルイーズへと続く「ボウ・バレー・パークウェイ(1A号線)」は、早朝や夕暮れ時にエルクやビッグホーンシープ、ミュールジカ、さらには運が良ければオオカミやクマが姿を見せる絶好のドライブルートです。切り立つ岩肌には、崖を軽々と登るシロイワヤギの姿を目にすることもあります。
そして近年、この地域で歴史的な快挙として注目されているのがアメリカバイソンの生態復元プロジェクトです。かつて北米の平原部を何千万頭も埋め尽くしていたアメリカバイソンは、19世紀の乱獲により絶滅寸前まで追い込まれました。しかし、バンフ国立公園の奥地にあるバックカントリーにおいて再導入計画が成功し、現在では野生の群れがロッキーの谷間で繁殖を続けています。体重1トン近くに達する巨体と分厚い毛皮を持つバイソンが雪煙を上げて疾走する光景は、カナダの大地が持つ再生の力を如実に物語っています。