朝ドラで国民的一流女優としての地位を確立した後、彼女が挑んだのは対極にあるようなダークかつエッジの効いた役柄だった。フジテレビ系列で放送された『ON 異常犯罪捜査官・藤堂比奈子』は、彼女にとって民放連続ドラマ初主演作であり、新境地を開拓した記念碑的刑事ドラマだ。猟奇殺人事件に立ち向かう主人公・比奈子の内面に潜む狂気と危うさを、冷徹なまでの眼差しで演じきり、従来のイメージを覆す怪演として高い評価を得た。
さらに、同じくフジテレビの月9枠で放送された『ナイト・ドクター』では夜間救急専門の医師・朝倉美月役に抜擢された。働き方改革が叫ばれる現代医療の現場において、命と向き合う若きドクターたちの葛藤を描いた本作で、波瑠は群像劇を中心で支える重厚な存在感を提示。刑事ドラマの緊迫感から医療現場の人間模様まで、どのようなジャンルにおいても作品の芯となり得る確かな演技力を示してみせた。