スーパー玉出を語る上で外せないのが、創業者の前田託次氏の存在です。1978年に大阪市西成区玉出で1号店を開業した前田氏は、かつてパチンコ店や飲食店を経営していた経験を活かし、エンターテインメント性をスーパーの売場に持ち込みました。
「とにかく目立って安く売る」という規格外の手法で急成長を遂げた一方、過去には不法就労問題や各種法令違反を巡る報道など、コンプライアンス面でのトラブルが絶えなかったことも事実です。強烈なワンマン体制がチェーンの急成長を支えると同時に、ブランドイメージの二面性を生み出す要因でもありました。
事業を買収したフライデリカは、この「玉出=激安だが怪しい」というパブリックイメージを払拭するため、徹底したガバナンス改革を断行しました。労働環境の適正化、衛生管理の厳格化、仕入れルートの透明化など、食品スーパーとして当たり前の基準を徹底。前田氏が築いた圧倒的な知名度を土台にしつつ、現代の流通基準に耐えうるクリーンな組織へと体質改善を成し遂げました。