ヤン坊マー坊の現在!スタイリッシュ激変の真相と歴代デザイン史

ヤン坊マー坊の現在!スタイリッシュ激変の真相と歴代デザイン史

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国民的な知名度を誇るマスコットの姿をここまで激変させる決断は、企業ブランディングにおいて極めて異例かつリスクの高い試みでした。なぜヤンマーホールディングスは、親しみある伝統的な造形を脱ぎ捨てる決断を下したのでしょうか。そのヤン坊マー坊リニューアル経緯の根底には、創業100年を超える名門企業が挑む「グローバル変革」の強い危機感と決意がありました。

かつてのヤンマーは、国内において「トラクターやコンバインの農機具メーカー」という牧歌的なイメージで広く定着していました。しかし実態として同社は、産業用ディーゼルエンジンをはじめ、水素燃料電池、マリンプレジャーボート、最先端のスマート農業システムを展開する世界水準のテクノロジー企業へと進化しています。国内市場の人口減少を見据え、海外売上比率を急速に拡大させるなかで、「日本ローカルのほのぼのした農機具屋」というパブリックイメージを脱却することが急務だったのです。

さらに注目すべきは、このデザイン刷新がトップダウンの一方的な押し付けではなく、世界中のファンを巻き込んだヤン坊マー坊キャラクター投票によって決定された点です。ヤンマーはリニューアルにあたり、以下の3つのデザイン案を提示し、グローバル一般投票を実施しました。

デザイン候補案コンセプトと特徴得票数・割合(公式集計)編集部の分析と評価A案(ワクワク)自然との共生をテーマにした元気で親しみやすいストリートカジュアル調約1万4,000票(約18%)歴代の愛らしさを適度に残した無難な進化系だが、驚きに欠けたB案(挑戦・近未来)【採用】未来社会を切り拓くエネルギーを表現したサイバー&スタイリッシュ造形約3万8,000票(約49%)過去の延長線上ではない「圧倒的な新しさ」が国内外から熱狂的に支持されたC案(優しさ・共創)温かみと包容力を前面に出した、丸みを帯びたポップアート風デザイン約2万4,000票(約33%)環境志向を象徴していたが、近未来感のインパクトに一歩及ばず

総投票数約7万6,000票のうち、約半数にあたる支持を集めて選ばれたのが現在の「B案」でした。多くのファン自身が「単なる懐かしさに安住せず、新しい時代へと果敢に飛び出すヤン坊マー坊を見たい」と望んだ結果が、このスタイリッシュな9代目誕生を決定づけたのです。

山田 真由
著者

山田 真由

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