「熱中症には塩分」という情報が独り歩きすると、今度は塩分の取りすぎが問題になる。日本高血圧学会が推奨する1日の食塩摂取量は男性7.5g未満、女性6.5g未満だ。熱中症対策で塩分タブレットやスポーツドリンクを過剰に摂取すると、あっという間にこの基準を超える。
特に注意が必要なのは、高血圧や心臓病、腎臓病の持病がある人だ。塩分の過剰摂取は血圧を上昇させ、心臓や腎臓に負担をかける。厚生労働省の熱中症予防マニュアルでも、持病がある人が塩分補給を行う際は医師に相談するよう明記されている。一般的な健康な人であれば多少の取りすぎは汗や尿で排出されるが、持病がある場合は話が別だ。
また、スポーツドリンクの糖分も見逃せない。500mlのスポーツドリンクには角砂糖約6〜8個分の糖質が含まれるものもある。熱中症対策のつもりが、夏太りや血糖値の急上昇につながるケースがある。飲むなら薄める、あるいは糖質オフタイプを選ぶなどの工夫が必要だ。