給与情報を精査する上で、多くの人が陥りがちな「3つの盲点」が存在します。
第1に、「提示年収における固定残業代(みなし残業)と手当の含有率」です。求人票で「年収450万円」と記載されていても、月45時間分の固定残業代や各種手当が含まれている場合、基本給自体は20万円台前半に抑えられているケースが珍しくありません。基本給が低いと賞与(ボーナス)の掛け率が低減し、退職金の算定基礎も削られるリスクを孕んでいます。
第2に、「名目年収と地域別可処分所得の逆転現象」です。東京都心で年収420万円を得て家賃9万円を払う生活と、地方都市で年収350万円を得て家賃4.5万円・実家支援を受けながら暮らす生活では、最終的に手元に残る可処分所得や余暇の充実度は後者の方が上回ることが多々あります。
第3に、「業績連動賞与への過度な依存」です。好業績時に跳ね上がったボーナスを基準に「自分の実力年収」と錯覚すると、景気後退期や業績悪化に伴う支給カットで年収が100万円単位で急落する脆さを抱えることになります。