「平均年齢」と「年齢の中央値」は混同されがちだが、統計学的に全く異なる概念だ。平均年齢は全人口の年齢を足して人数で割った値、中央値は人口を年齢順に並べたとき真ん中に位置する人の年齢を指す。日本の場合、2026年の年齢中央値は49.8歳前後で、平均年齢とほぼ同水準にある。これは一見すると「まともな分布」に見えるが、実態は逆だ。
平均と中央値が近接しているということは、0〜14歳の年少人口が極端に少なく、かつ85歳以上の超高齢層が厚みを増していることを意味する。日本の人口ピラミッドは2026年現在、かつての「富士山型」から完全に「つぼ型」へ移行し、70〜74歳と45〜49歳に二つの大きな山がある。この構造が平均年齢と中央値の両方を押し上げている。統計上の些細な差に、社会保障費の増大や労働力不足という構造的危機が凝縮されているのだ。