新宿の脱出ゲームにおいて、もう一つの根強い人気ジャンルが「ホラー・サスペンス系」です。廃病院や呪われた洋館、廃墟アパートメントをリアルに再現したステージでは、薄暗い照明と迫真の音響、さらにはキャスト(お化け・追跡者)が実際に登場する演出が組み込まれていることも珍しくありません。
一般的な心理学では「吊り橋効果」によって恐怖の共有が親密さを深めると語られがちですが、脱出ゲームにおけるホラー体験には特有の警戒が必要です。現場のインストラクターへの聞き取り取材によると、「極度の暗闇と突然の脅かし演出により、参加者の1人がパニックを起こして謎解きが完全に停止した」「恐怖のあまり口論になり、途中退場に至った」というケースが一定割合で発生しています。
ホラー系公演を選ぶ際の絶対的な判断基準は、「単なるびっくり系(ジャンプスケア)」か「ストーリー重視の心理的サスペンス」かを見分ける点にあります。謎解き本来の達成感を楽しみたい場合は、幽霊や殺人鬼から逃げ回る身体的パニック型ではなく、怪異の真相を解明していくミステリー仕立てのテーマを選択するのが賢明なアプローチです。