有馬瑞宝園の歴史を紐解くと、高度経済成長期からバブル期にかけての日本の余暇文化の変遷が色濃く反映されています。1970年代から1980年代にかけて、福利厚生の充実を目的に建設された同施設は、広大な敷地、自家源泉を引いた温泉大浴場、テニスコートや宴会場を備えた総合リゾートとして親しまれました。
入札によって公的運営から民間へ譲渡された後は、不動産開発およびホテル運営を手掛ける民間企業が権利を取得。既存の建物を全面的にリノベーションし、スタイリッシュな洋風リゾートホテル「メープル有馬」として再出発を果たしました。かつての「保養所らしさ」を残した広い客室設計を活かしつつ、自家源泉の銀泉ラドン温泉や創作コース料理を提供する施設へと姿を変え、新たな客層の開拓に成功しています。