大手予備校の広告では「高年収・独立開業・定年なし」といった輝かしいメリットが強調されます。しかし、SNSや大手掲示板、実務家への取材からは、額面通りのバラ色とは言えないシビアな現実が浮き彫りになっています。
大手法律事務所に勤務する30代弁護士は、取材に対して次のような現場の実感を明かしています。
「四大法律事務所をはじめとする大手渉外事務所に入れれば、1年目から年収1,200万円を超える世界があります。しかし、そうした事務所に採用されるのは予備試験上位合格者や東大・京大ロー出身者が中心です。地方で一般民事を扱う小規模事務所や即独(修習後すぐに独立)組では、年収400万〜500万円台で手一杯という同期も少なくありません。看板だけで仕事が舞い込む時代は完全に終わりました」
さらに2026年現在、生成AIの高度化による「作業のコモディティ化」が士業を直撃しています。契約書のリーガルチェック、財務諸表の異常値検知、登記申請書の自動作成、特許公報の先行技術調査など、かつて若手士業が数日かけていた下調べ業務は、AIツールによって数分で完了する時代を迎えました。
大手監査法人に所属する公認会計士は語ります。「監査調書の作成やデータ突合作業が自動化された結果、求められるのは『経営陣との高度な会計基準の交渉』や『不正の兆候を見抜く現場洞察力』にシフトしています。単に基準書を暗記しているだけの試験秀才タイプは、法人内での居場所を急速に失いつつあります」