JR芸備線が直面している存廃論争は、人口激減時代を迎えた日本社会全体が直面するローカルインフラの縮小と再編を象徴するテストケースです。鉄道という19世紀から20世紀にかけて近代国家を支えた巨大インフラは、輸送密度10人台という限界集落の移動ニーズを支える手段としてはあまりにも重厚かつ非効率になりすぎています。
過去の利便性への未練や象徴的な矜持から無理な延命を図り、結果として不便な1日3往復のダイヤで住民の足を奪い続けることこそが最も避けるべき地域交通の失敗です。広島都市圏に直結する区間は強靱な鉄道として機能特化させ、過疎山間部については鉄道会社側の拠出金・支援を最大限に引き出した上で、高頻度で細やかなネットワークを持つバス・オンデマンド交通へ前向きに転換する。この明確なメリハリと割り切りこそが、2026年以降の日本における公共交通の命脈を保つ決定的な知恵となります。 (出典: 芸 備 線(Yahoo!ニュース))