世間一般では「今の女子高生はずっとTikTokでダンスを見ている」「ネットリテラシーが低く不用心に個人情報を晒している」といったステレオタイプが根強く存在します。しかし、実際の現場取材から見えてくるのは、そうした大人側の偏見とは大きく乖離した姿です。
第一に、TikTokの用途は受動的な暇つぶしから「ビジュアル検索エンジン」へと完全にシフトしています。気になるカフェのメニュー、最新コスメの発色、文化祭のヘアアレンジなどを調べる際、Googleのテキスト検索ではなくTikTokやInstagramの検索窓を使う割合が7割を超えています。加工された公式写真ではなく、一般ユーザーが投稿した動画の「生の使用感」を見極めるためのリサーチツールとして活用されているのです。
第二に、アカウントの複数使い分け(本垢、サブ垢、鍵垢、趣味垢)は当たり前であり、プライバシー管理への意識はむしろ上の世代よりもシビアです。「誰に見せるか」の境界線を極めて論理的にコントロールしており、盲目的にプライベートを垂れ流しているわけではありません。