日本梱包運輸倉庫の歴史と企業体質を語る上で欠かせないのが、本田技研工業(ホンダ)との極めて強固なパートナーシップです。同社は1953年に黒岩恒雄氏が「株式会社日本梱包運搬社」として設立したのが発祥であり、1968年に「日本梱包運輸倉庫株式会社」へと商号変更を行いました。1970年の東証2部上場、1997年の東証1部指定を経て、持株会社体制への移行により現在のニッコンホールディングス体制を築き上げています。
草創期からホンダの二輪・四輪車の完成車輸送や部品梱包を一手に応需し、国内のみならず海外展開の足がかりを共に構築してきました。このホンダ物流との取引関係は、同社の業績安定性を強固に支える最大の柱となっています。景気後退局面でも製造業のコア物流を押さえているため、中小運送会社のように極端な貨物量激減や運賃買い叩きに直面するリスクが極めて低い点が強みです。
一方で、サプライチェーンの一翼を強固に担うがゆえに、荷主の稼働カレンダーに労働環境が左右される宿命も背負っています。自動車工場の稼働計画に合わせた変形休日制や、お盆・年末年始の長期連休と引き換えにした祝日出勤など、製造業連動型のシフト勤務が定着しています。この共生関係の深さこそが、経営の超安定性をもたらす推進力であると同時に、社員のワークライフバランスを規定する枠組みとなっています。