「菅田将暉のデビュー作は?」と聞かれて、即答できる人は意外に少ない。彼の代表作として真っ先に挙がるのは、近年のヒット映画や社会現象を巻き起こしたドラマだろう。しかし、公式プロフィールや過去のインタビューを紐解けば、その原点は明確だ。菅田将暉が俳優として初めて本格的にカメラの前に立ったのは、2009年9月から2010年8月にかけて放送された『仮面ライダーW』である。
当時の菅田は弱冠16歳。オーディションを経て選ばれた役柄は、主人公・左翔太郎の相棒である「フィリップ」。物語の鍵を握る核心的なキャラクターであり、単なるデビュー作以上の重みを持つ配役だった。放送当時の資料や制作発表の記録を確認すると、菅田は初々しさの中にも、すでに独特の存在感を放っていたことがわかる。特撮というジャンルの枠を超えて、多くの視聴者がその演技力に気づき始めた瞬間だった。