「汗をかくとチクチク・ムズムズして我慢できない」という現象は、アトピー患者にとって長年の大きな悩みです。このアトピー悪化理由の真相として、以前は「汗に含まれる塩分やアンモニアが荒れた肌を刺激しているため」と考えられていました。しかし、それだけでは説明がつかない激しいアレルギー反応が存在します。
アトピー性皮膚炎の肌は、角層のセラミド不足などにより皮膚のバリア機能が著しく低下しています。健康な肌であれば外部の異物を跳ね返せますが、バリアが壊れた皮膚では、汗が微小な隙間から内部へ簡単に染み込んでしまいます。そして、その汗の中にアレルギーを引き起こす特定の抗原(アレルゲン)が溶け込んでいることが、近年の研究で判明しました。これこそが、多くの人を悩ませる汗アレルギーの原因の正体です。