焼肉界において、静龍苑の名を知らない愛好家はいません。もともとは都営新宿線・大江戸線の森下駅近くで煙をモクモクと立ち上らせる大衆焼肉の風情を残して営業していましたが、清澄白河(東京都江東区常盤2-14-11)への移転を機に、排煙設備や内装が洗練されたモダンな空間へと劇的な進化を遂げました。
移転によって席環境は格段に快適になったものの、予約の難易度は緩和されるどころか年々激化しています。静龍苑の予約電話番号が取れない最大の理由は、常連客による次回予約のループに加え、一般予約枠に対して全国からアクセスが集中する圧倒的な需給ギャップにあります。毎月の予約受付開始日には、開始からわずか数分で数千件規模のリダイヤルが発生し、回線が完全にパンク状態となるのが日常茶飯事です。
また、店側が最高の肉質を最高の鮮度で提供するために席数をむやみに増やさず、職人の手切りと品質管理を徹底していることも希少価値に拍車をかけています。単なる流行やブームではなく、数十年にわたり積み重ねられた絶対的な信頼が、この凄まじい予約困難状況を作り出しています。