ネットレシピの中には「砂糖の量を半分に減らしてもおいしく作れる」といったヘルシー志向の記載が散見されますが、これは大きな誤解とリスクを孕んでいます。
渋皮煮において、砂糖は単なる甘味料ではなく、保存性を高める防腐剤であり、かつデンプンの老化(パサつき)を防いでしっとり感を保つ保水剤の役割を果たしています。砂糖の比率を栗の重量の40%以下まで下げてしまうと、冷蔵保存でも数日でカビが発生しやすくなるだけでなく、栗本来のホクホク感が失われてボソボソとした食感に劣化してしまいます。
また、「重曹を使わないほうが自然な味になる」という言説もありますが、タンニンを効率的に中和・溶出させるためにはアルカリ処理が最も理にかなっています。適切な回数の茹でこぼしを行えば、重曹特有の匂いや苦みは一切残りません。