鞄工房山本が他の工房系メーカーと一線を画す最大のアイデンティティが、熟練職人の手作業によって施される伝統の「コバ塗り」です。一般的なランドセルは革の端を内側に折り込んで縫製する「ヘリ巻き」が主流ですが、鞄工房山本では革の断面(コバ)に何層もニスを塗り重ね、磨き上げる門外不出の製法を貫いています。この緻密な工程により、余計な厚みを削ぎ落としたシャープなシルエットと、凛とした高級感が生まれます。
男の子向けラインナップにおいて不動のフラッグシップとして君臨するのが、大ヒットシリーズ「レイブラック」です。上質な黒の牛革に対し、コバ塗り部分やステッチ、内装に鮮烈なアクセントカラー(ブルー、レッド、イエロー、グリーン等)を効かせたモダンな意匠は、発売以来圧倒的な支持を集めています。黒一色の重厚さの中に宿るスポーティな躍動感は、高学年になっても飽きずに愛用できる洗練された美意識を体現しています。
さらに、ランドセル素材の頂点に位置する「コードバン」シリーズは、一頭の農耕馬からわずかしか採取できない希少部位の革を使用しています。緻密な繊維構造がもたらす極上の光沢となめらかな手触り、そして6年間の過酷な使用にも耐え抜く強靭な耐摩耗性は、まさに「一生もの」と呼ぶにふさわしい仕上がりです。鞄工房山本では、この最高峰素材に対しても惜しみなくコバ塗り技術を施すことで、工芸品レベルの完成度を実現しています。