苛烈な批判が目立つ一方、今井氏の議員活動を完全に否定することは事実の矮小化につながります。彼女が8年以上にわたり国会で注力してきたテーマには、確固たる現場の実績も存在するからです。
今井氏の公式サイト「Hear the Voices」や国会会議録によると、彼女がライフワークとして取り組んできたのは障害児福祉の向上と「情報保障」の確立です。
- 手話言語条例の普及後押し:全国の自治体で制定が進む手話言語条例の国レベルでの法制化(手話言語法)に向けた超党派議員連盟での活動。
- 国会審議の情報保障:テレビ中継や委員会における手話通訳ワイプの導入推進など、聴覚障害者の知る権利を守る施策へのコミット。
- 特別支援教育・バリアフリー推進:当事者の親としての実体験に基づき、文部科学省や厚生労働省に対する現場目線の制度改善要求。
現場の福祉関係者からは「芸能人という発信力を活かし、これまで埋もれていた障害福祉の課題を国政の俎上に載せてくれた功績は小さくない」という好意的な評価も寄せられています。
しかし、問題はその活動が「福祉以外の重要政策(財政、外交、憲法改正など)に及んでいない」と見なされている点です。国会論戦での発言機会の少なさや、政策通としての深みに欠ける印象が、有権者全体へのアピールを阻む分厚い壁となっています。