なぜコカコーラ自販機は撤去されるのか?電気代高騰と採算割れの真相

なぜコカコーラ自販機は撤去されるのか?電気代高騰と採算割れの真相

なぜコカコーラ自販機は撤去されるのか?電気代高騰と採算割れの真相の真相について、専門知識を取りまとめてご紹介します。

自販機オーナーを直撃している最大の痛手が、電力料金の上昇です。一般的な「フルオペレーション契約」(メーカーが商品補充・集金・ゴミ回収を行い、オーナーは土地と電気代のみを提供する形態)では、販売マージン(手数料)がオーナーに支払われる代わりに、月々の電気代は設置者が全額負担する契約が主流となっています。

最新の省エネ型ヒートポンプ機であっても、真夏や真冬には電力消費量が跳ね上がります。かつては月額2,000円〜3,000円程度で済んでいた電気代が、近年の燃料調整費高騰や再エネ賦課金の改定により、月額4,500円〜7,000円規模にまで膨張している現場が少なくありません。

項目詳細・数値データ一般的な基準・相場編集部の見解・評価オーナー電気代負担月額4,500円〜7,200円
(猛暑月・厳冬月は上振れ)月額3,000円前後(従来水準)電気料金の基礎単価上昇により、従来比で約1.5〜2倍の維持コストへ悪化。オーナー販売手数料売上の15%〜22%程度
(1本あたり約20円〜35円)1本あたり25円〜30円定価改定で単価は上がったものの、販売本数の落ち込みで相殺されている。損益分岐点(採算ライン)月間200本〜250本以上
(1日あたり約7〜9本)月間120本〜150本このラインを下回ると、土地を貸しながら「電気代を自腹で補填する」赤字状態に陥る。メーカー側の撤去基準月間売上4万円〜5万円未満
(月間300本未満が危険水域)月間販売本数400本以下ボトラー側の配送コストを考慮すると、売れない自販機は即座に引き揚げ対象となる。

表に示した通り、オーナーにとっての損益分岐点は激変しました。仮に1本売れて30円のマージンが入るとしても、月間電気代が6,000円かかれば、毎月200本売れてようやく「収支ゼロ」です。住宅街の路地裏や人通りの鈍い場所では、月間販売数が100本台前半にとどまる例も珍しくありません。結果として「毎月2,000円〜3,000円の赤字を垂れ流しながら、他人のために飲料を冷やしている」という逆転現象が発生しています。

小林 直樹
著者

小林 直樹

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。