なぜ歪む?俯瞰の描き方を徹底解説!立体感を操るパースとアタリの極意

なぜ歪む?俯瞰の描き方を徹底解説!立体感を操るパースとアタリの極意

なぜ歪む?俯瞰の描き方を徹底解説!立体感を操るパースとアタリの極意について分かりやすく解説いたします。最新の情報をチェックしてください。

なぜ俯瞰構図を描こうとすると、デッサンは不自然に歪んでしまうのでしょうか。現場のプロアニメーターやイラスト講師への取材から浮かび上がった最大の理由は、認知心理学でいう「形の恒常性(知覚バイアス)」と「パース圧縮の計算不足」にあります。

人間の脳は、物体を認識する際に「正面から見た本来の形」を強く記憶しています。そのため、上から見下ろしたときには物理的に短く見えるはずの胴体や脚を、無意識のうちに「知っている長さ」で描こうとしてしまいます。その結果、頭部は見下ろし視点の楕円で描かれているのに、身体は正面向きの比率のまま引き延ばされ、チグハグな異形感が生じるのです。

このズレを制御するために欠かせないのが、アイレベルとパースの基礎知識です。アイレベルとは「カメラ(描き手の目)の高さ」であり、画面における水平線(ホライズンライン)と完全に一致します。俯瞰構図とは、「キャラクターが存在する地面よりも高い位置にアイレベルが存在する状態」を指します。アイレベルが高くなればなるほど、頭頂部や肩の上面、鎖骨のくぼみといった「水平面」が多く見え、垂直方向のパーツは下に向かって急激にすぼまるパース圧縮が働きます。この空間ルールを無視してパーツ単体を感覚で描いてしまうことこそが、俯瞰構図で違和感が出る理由の根本原因です。

石川 優花
著者

石川 優花

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。