遠野なぎこ(旧芸名:遠野凪子)の芸能界入りは、1990年代の初頭に遡ります。1991年放送の東映スーパー戦隊シリーズ『鳥人戦隊ジェットマン』へのゲスト出演(第23・24話 ルイズ役)が実質的なテレビドラマデビュー作となり、当時からその際立つ美少女ぶりと勘の良さで関係者の注目を集めました。
その後、1990年代を代表する数々の名作テレビドラマに立て続けに出演を果たします。野島伸司脚本の『未成年』(1995年・TBS系)や『若葉のころ』(1996年・TBS系)、NHK大河ドラマ『八代将軍吉宗』(1995年)など、重厚な人間ドラマや社会派作品において、複雑な内面を抱える少女役をリアルに演じ分けました。当時の写真や映像を振り返ると、どこか憂いを帯びた瞳と凛とした佇まいが印象的であり、単なる「可愛い子役」の枠を超えた存在感を放っていました。
そして1999年、彼女の役者人生における最大の転機が訪れます。NHK連続テレビ小説第60作『すずらん』のヒロイン・常盤萌(少女期〜若年期)役に抜擢されたのです。厳しい寒さの北海道留萌の地を舞台に、過酷な運命に翻弄されながらもたくましく生き抜くヒロインを泥臭く熱演。翌2000年公開の劇場版『すずらん 少女萌の物語』では、第24回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞し、名実ともに若手実力派女優のトップランナーとしての地位を確立しました。