現在、姉川古戦場跡を訪れると、視界いっぱいに広がる水田と穏やかに流れる姉川のせせらぎ、そして遠くにそびえる伊吹山と小谷山の稜線に目を奪われます。かつて数万の軍勢が喚声を上げ、泥水と血煙にまみれて刃を交えた激戦地とは一見して信じがたい静けさです。
その中心となる拠点が、滋賀県長浜市野村町・三田町にまたがるエリアに位置する姉川古戦場碑です。姉川の堤防近く、緑地公園として整備された一角には、堂々たる巨大な石碑が建立されており、往時の布陣図や合戦の経過を伝える案内板が設置されています。
現地を歩くと、野村橋付近から見渡す姉川の川幅は思いのほか狭く、水深も通常時は膝下程度であることが分かります。この地形的特徴こそが、両軍が一気に渡河して肉薄し、壮絶な白兵戦へと突入した物理的要因です。長浜市教育委員会や地元保存会の手によって案内看板や石碑の保全が行き届いており、2026年現在も歴史愛好家や研究者が絶え間なく訪れる探訪拠点として親しまれています。