自衛隊員の給与は、国家公務員の公安職俸給表に準じた「自衛官俸給表」に基づいて支給されます。一般の行政職公務員と比較して基本給が高めに設定されていることに加え、任務の特殊性に応じた多種多様な手当が存在します。20代前半(士階級)の平均年収は約320万〜420万円、部隊の中核を担う30代(曹階級)では約500万〜650万円、部隊指揮を執る幹部自衛官(40代以降)では750万〜1,000万円超に達するケースも珍しくありません。
数字以上の大きな強みとなっているのが、独身の士・若手曹に義務付けられている「営内居住」に伴う経済的メリットです。基地・駐屯地内の隊舎で暮らす場合、家賃・水道光熱費・1日3食の食費がすべて無料となります。制服や作業服、靴などの被服類も官給されるため、生活に必要な固定費が極めて低く抑えられます。給与の手取り額の大部分を貯蓄や自己投資に回すことができる点は、民間企業の若手社員と比べても圧倒的なアドバンテージです。
さらに、任務の過酷さを補償する各種手当の存在も見逃せません。以下のような危険・特殊手当が基本給に加算されます。
- 航海手当・乗組手当:海上自衛隊の護衛艦や潜水艦勤務で支給。潜水艦勤務では基本給の数十パーセントが上乗せされる。
- 航空手当:航空自衛隊や陸自・海自のパイロットに支給。基本給の約60%〜80%程度が加算され、20代でも年収700万〜800万円を超える大きな要因となる。
- 落下傘降下手当:第1空挺団などでのパラシュート降下1回ごとに支給。
- 災害派遣手当・国際平和協力手当:被災地支援や海外任務に従事した日数に応じて日額支給。
2026年最新の動向として、深刻な人手不足と防衛力強化への対応から、防衛省は若手自衛官の初任給および初任俸給のさらなる大幅引き上げ、寒冷地手当の見直し、サイバー・宇宙領域における専門職種手当の新設・拡充を断行しています。国家公務員全体の給与改定と連動しつつ、現場の実務を担う隊員の待遇改善が急速に進められています。