災害時に命を守る行動を妨げる最大の要因は、人間の心に潜む「正常性バイアス(自分だけは大丈夫だと思い込む心理)」と「同調性バイアス(周囲の行動に同調してしまう心理)」です。煙が立ち込めても、津波警報が鳴っても、「まだ誰も逃げていないから大丈夫」と避難を遅らせる心理的トラップが多くの命を奪ってきました。
発災時、どこへ身を寄せるべきかは、事前の住環境診断によって明確に切り分ける必要があります。
在宅避難を選択すべき家庭の条件
- 1981年6月以降の新耐震基準(できれば2000年基準以降)を満たした木造住宅、または強固な免震・耐震構造のRC造マンションに居住している。
- ハザードマップ上で津波、土砂災害、大規模火災延焼、洪水浸水の想定区域外にある。
- 家具の転倒防止対策が完了しており、室内の安全空間が確保されている。
- 7日分以上の食料・水・簡易トイレ・電源の備蓄がある。
直ちに指定避難所・広域避難場所へ移動すべき家庭の条件
- 旧耐震基準の建物で倒壊の恐れがある、または激しい揺れで構造躯体に亀裂が入った。
- 津波警報・注意報が発令された沿岸部、または土砂災害警戒区域に位置している。
- 近隣で火災が発生し、延焼の危険が迫っている。
- 乳幼児、要介護者、重篤な持病を持つ家族がおり、自家発電や医療的支援が直ちに必要である。