オフィス機器の商談現場において、営業担当者が必ずと言ってよいほど推奨するのが後処理オプションです。しかし、企業の管理部門や総務担当者が集うコミュニティやSNS、知恵袋などのリアルな投稿を分析すると、導入後の満足度は見事なまでに二極化しています。
肯定的な意見を寄せる現場の共通点は、「定常的かつ突発的な多部数印刷の締め切りに追われている」という明確な業務特性です。都内の中堅コンサルティングファームで総務を務める担当者は、専門メディアのヒアリング取材に対して次のように現場の安堵感を語っています。
「役員会議や顧客向けプレゼンの直前、50ページの提案書を30部印刷して手作業でホチキス留めしていた頃は、2人がかりで1時間近く拘束されていました。ステープルフィニッシャーを導入してからは、印刷ボタンを押して待つだけで完璧に揃った資料がトレイに排出されます。月末の残業時間が目に見えて削減できた価値は、月額数千円のリース代を遥かに上回ります」
一方で、強い後悔を滲ませる生の声も数多く散見されます。ネット印刷やクラウドツールの普及が進んだ現場からは、「営業マンの『これがあれば何でもできますよ』というセールストークを真に受けて中綴じフィニッシャーを付けたが、過去3年間でパンフレットを作ったのはわずか2回」「普段は数枚の請求書を印刷するだけなのに、フィニッシャーのせいで横幅が1.5倍になり、給湯室への通路が狭くて毎日ストレスを感じている」といった怨嗟の声が寄せられています。
つまり、複合機フィニッシャーの必要性を判断する境界線は、「いつか使うかもしれない」という漠然とした利便性ではなく、「毎月何時間の手作業を確実に自動化できるか」という冷徹な時間対効果の計算にあるのです。