かつて日活が誇った黄金期のフィルムには、現代のCGでは決して再現できない無骨な泥臭さと、息をのむようなスタイリッシュさが同居していた。その渦中で圧倒的な異彩を放ったのが、頬を膨らませる整形手術まで受けて悪役やハードボイルドな男を演じきったスター、宍戸錠である。
ニヒリスティックな笑みとキレのあるガンアクション。昭和キネマの躍動感を身体一つで体現した彼のスタイルは、当時の日本映画界に激震を与えた。ダイナミックなカメラワークと切り詰められたセリフ回しは、現代のアクション映画が忘れかけた狂気とロマンを秘めている。