ロングスリーパーとは?10時間睡眠の真相と「怠け」を覆す医学的根拠

ロングスリーパーとは?10時間睡眠の真相と「怠け」を覆す医学的根拠

ロングスリーパーとは?10時間睡眠の真相と「怠け」を覆す医学的根拠とはどのようなものなのか? 背景や要点を整理してお届けします。

長時間眠らなければならない原因について、2020年代半ばの研究機関によるゲノム解析は、複数の体内時計関連遺伝子のバリアント(多様性)が関与している事実を突き止めました。睡眠・覚醒リズムを司る時計遺伝子群(CLOCK、PER、CRYなど)の周期が一般的な24時間よりも長く設定されている場合、自然な睡眠要求時間は後退・長期化しやすくなります。

さらに神経代謝の観点から見ると、睡眠中に脳内の老廃物(アミロイドβやタウタンパク質など)を洗い流す「グリンパティックシステム(Glymphatic System)」の処理速度や、脳組織の修復プロセスの必要量に個体差が存在します。ロングスリーパーの脳は、レム睡眠とノンレム睡眠のサイクルを通常よりも多く積み重ねることで、ようやく日中に消費した神経エネルギーの完全な回復を完了できる設計になっているのです。

幼少期や学童期の記録を振り返った際、「休日になると起こしても絶対に起きなかった」「合宿や修学旅行でいつも最後まで眠っていた」というエピソードが共通して見られるのは、この遺伝的生体プログラムが幼少期から一貫して作動している証拠に他なりません。

山田 真由
著者

山田 真由

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