1999年6月、「女優宣言」を発表して本格的に演技の道へ舵を切った米倉涼子。当初はモデル出身特有のイメージ先行に悩まされる時期もありましたが、その評価を根底から覆したのが2004年のテレビ朝日系ドラマ『黒革の手帖』でした。
松本清張原作の本作で演じた主人公・原口元子は、銀座の最年少ママにして悪女という難役。艶やかな和装に身を包み、冷徹な視線と気品を両立させた演技は各方面から大絶賛を浴びました。
さらに彼女のビジュアルイメージを決定づけたのが、髪型の大胆な刷新です。それまでのロングヘアから襟足をタイトに絞った前下がりショートヘアへと移行したことで、持ち前のシャープなフェイスラインと長い首筋が強調され、「自立した強い大人の女性」というパブリックイメージを確立しました。
この洗練されたスタイルは、2012年からスタートした国民的メガヒット作『Doctor-X 外科医・大門未知子』へと直結し、白衣に身を包んだ颯爽とした立ち姿は彼女の代名詞となったのです。