1996年5月に開かれた脱退記者会見は、異例ずくめのものでした。事務所上層部が冷淡な対応を取るなか、森の隣に自らスーツを着て並び立ったのがリーダーの中居正広でした。当時、中居は森の決断を受け止め、「あいつが決めたことだから」とマスコミの矢面に立ち、盟友の旅立ちを全力で守り抜きました。この姿は、単なるビジネスライクなグループの枠を超えた、運命共同体としての覚悟を感じさせるものでした。
そして同年5月27日放送の『SMAP×SMAP』における森且行 SMAP 最後の出演は、平成のテレビ史に残る名場面として語り継がれています。番組ラスト、森がソロで歌った『雨がやまない』、そして全員で肩を組み熱唱した『BEST FRIEND』。普段はクールを貫いていた木村拓哉が溢れる涙を隠さず、中居が嗚咽を漏らしながら森の手を握りしめる姿は、多くの視聴者の涙を誘いました。
木村拓哉と森且行の間には、互いに「プライベートで本音をぶつけ合える特別なライバル」としての空気感がありました。木村は後に、森の抜けた穴を埋めるためにグループの牽引役として自らを極限まで追い込んだことを明かしています。また、森が養成所へ入所する前日、木村がヘルメットを手渡し激励したエピソードなど、表舞台では語られなかった2人の深い信頼関係はファンの間でも伝説となっています。