グルメサイトの普及により、誰もが指先ひとつで店舗の評価を閲覧できる時代になりました。しかし、口コミ人気中華料理の評判や、いわゆる中華食べログ百名店の選出店を blindly に信用することには、一定のリスクが伴います。
第一の盲点は、「油と化学調味料の過剰摂取による錯覚」です。人間の味覚は、脂質とグルタミン酸ナトリウム(うま味調味料)が過剰に添加された料理に対し、瞬間的に「美味しい」という快楽シグナルを脳内で発生させます。その結果、下処理の甘さや素材の鮮度不足を濃厚なタレや調味料で覆い隠した料理が、ネット上で「パンチが効いていて最高」と高評価を集めるケースが後を絶ちません。本当に優れた料理は、一口目のインパクトよりも、食べ進めるごとに旨味が深まり、食後数時間経っても喉が渇かない繊細な調和を持っています。
第二の盲点は、路地裏に佇む隠れ家中華料理屋に関する神話です。「目立たない場所入店=職人のこだわり」という短絡的な図式は必ずしも成立しません。換気設備の能力が低く店内に油煙が充満している店舗や、ランチの混雑時にまとめて作り置きした料理を再加熱して提供するような店舗も存在します。真の隠れ家とは、立地を誇示せずとも、整理整頓された厨房と妥協のない火入れによって、地元の常連客が静かに支え続けている空間を指すのです。