骨や関節唇に器質的な異常がなく、純粋な筋肉・筋膜の硬直が主因である場合、適切なプロトコルに基づいた股関節が硬い人の改善方法を実践することで、可動域は着実に回復していきます。ヨガインストラクターのページしのぶ氏が提唱する「寝たままほぐし」や、理学療法士が推奨する安全なあぐらをかけるようになるストレッチは、重力を味方につけて関節に衝突ストレスをかけない点が共通しています。
以下のステップを、入浴後の体が温まった状態で、呼吸を止めずに実践してください。
ステップ1:寝たまま行う「梨状筋&殿筋群の脱力リセット」(左右各30秒)
仰向けに寝転がり、両膝を立てます。片方の足首をもう一方の太もも(膝の上あたり)に乗せ、数字の「4」の字を作ります。下になっている足の太ももの裏側を両手で抱え、ゆっくりと胸の方へ引き寄せます。乗せた側の太もものお尻の奥(梨状筋)が心地よく伸びているのを感じながら、深呼吸を5回繰り返します。腰が浮かないよう床に仙骨を安定させることがポイントです。
ステップ2:カエル足による「内転筋群の自重リリース」(1分間)
四つ這いの姿勢から、両膝を無理のない範囲で外側に大きく開きます。足の内側のくるぶしを床につけ、つま先は外側を向けます。肘を床について上半身を安定させ、息を吐きながらゆっくりとお尻を後ろ(かかとの方向)へと引いていきます。太ももの内側がじんわりと引き伸ばされる位置で15秒キープし、少し緩めて再び後ろへ引く動作を3〜4セット繰り返します。股関節の前面に詰まりを感じた場合は、膝の開き幅を狭めて調整してください。
ステップ3:バスタオルを用いた「骨盤前傾サポート座位」
床に直接座ると骨盤が後傾して膝が浮いてしまう人は、厚手のバスタオルを硬く折りたたみ、お尻の後ろ半分(坐骨のやや後方)に敷いて座ります。これによって骨盤が自然に立ち上がり、股関節を屈曲・外旋させやすい角度が生まれます。この補助状態で足の裏同士を合わせ、軽く手で足先を持ちながら背筋を伸ばす練習から始めてください。